一般社団法人関青年会議所 2022年度理事長所信

2022年度理事長予定者 多田 幸泰

【はじめに】

関青年会議所は1957年に誕生し、本年度で創立65年目を迎えます。戦後の混乱期の状況から明るい豊かな社会を実現するために始まった関青年会議所の運動は、諸先輩方が数多くの事業を積み重ねられ、地域社会に着実なる成果をもたらして参りました。この歴史と伝統を継承しつつ、良いものはさらに拡げ、見直すべきものは素直に見直し、より洗練された運動を展開していきます。

2022年現在、新型コロナウイルスの影響は全世界で色濃く残り、未だ終息する気配がありません。此度のパンデミックは世界各国に多大な影響を与え続け、社会経済・働き方・生活様式に至るまで、これまで当たり前だと思っていたことが一変しました。これは青年会議所運動にも大きな変化をもたらし、活動の幅を大きく狭められただけでなく、人と人との繋がり方にさえも影響をもたらしています。しかし、私たちはこの混乱の渦に飲まれることなく、明るい豊かな社会を実現するために自分たちの力で解決に向けて取り組んでいかなければなりません。一人ひとりが幸せな未来を想像し、今やるべきことを互いに手を取り合って実現させていきます。

 

【持続可能なまちのため】

関市は七百有余年の伝統を誇る刃物産業や自然を活かした小瀬鵜飼などの観光産業を中心としたまちであり、高速道路への乗り入れも比較的容易に出来る交通の要所としても利便性の良いまちでもあります。そんなまちに住み暮らし日々まちのために運動を展開している私たちですが、世間一般には知られていない問題がまだまだ多く残されているのではないでしょうか。

関市は平成17年に市町村合併を行い、人口も増え、470k㎡もの広大な面積を有するまちとなりました。合併によって多くの利点が得られますが、それに伴って欠点も増えてしまうことも理解しなくてはなりません。しかし、現在の関青年会議所メンバー構成には偏りがあり、中心地近くに居住しているメンバーが多いため、中山間地域まで視野が広げられていないという現実問題があります。まちづくりを行う団体として関市を全体でみる広い視野が必要不可欠であり、自分たちに足りない知識や経験を補足しつつ、自分たちの住むまちについて真剣に向き合わなくてはなりません。新たな視点で今一度関市の現状を見つめ直し、持続可能な関市のまちづくりを行っていきます。

 

【子供は社会の宝物】

今を生きる子供たちは、物に溢れ、欲しい情報がすぐ手に入り、大変豊かで恵まれた環境で生活しています。しかし、新型コロナウイルスの影響により休校や学級閉鎖が多く実施され、オンライン授業も今では新たな様式として定着しました。学校に行かずとも学問を学べるというのは便利な反面、家族への負担の増加、先生やクラスメイトとの触れ合いの減少、地域社会との関わりの減少など、様々な弊害をもたらしています。感染拡大を抑制するためには致し方ない部分はありますが、余儀なく制限された生活を送る子供たちが大人になって社会に出た時に、良好な人間関係を形成していけるのでしょうか。

子供たちが感性豊かで健全な大人に成長するためには、心身共に成長する時期に人と人とが関わり合うことが必要不可欠だと考えます。人間関係は複雑で、時には悩みの種になることもありますが、柔軟な思考で気にせず素直に受け入れることが出来るのも子供の特性です。人と人とが直接関わる機会が減少している今だからこそ子供たちが学ぶことのできる機会を率先して提供していく必要があり、地域全体で子供たちの育成を行っていかなくてはなりません。

 

【地域経済を担うメンバーの成長】

私たちは青年会議所に所属し、まちのために青年会議所運動を行っていますが、そのベースにあるのはメンバー各々の社業です。近年では新型コロナウイルスの影響により働き方やライフスタイルが大きく変化しつつある中でも、新たな様式を模索しながらも日々社業に取り組んでいます。今後もより良いまちづくりを行っていくためにも、各々の社業を磐石なものとしておかなくてはなりません。

近年ではSDGsの考え方も世の中に浸透して、何十年後も存続できるようにと「持続可能な」という考え方も増えてきました。経済的発展による利益の追求も必要ですが、今さえ良ければ、自分さえ良ければという自己中心的な考え方では、いずれ経済循環からも地域からも排除されかねません。是非SDGsのような先進的な考え方を、率先して取り入れてください。

また、コロナ禍において急速な拡がりを見せたDX(デジタルトランスフォーメーション)も、ビジネス面だけでなく教育面においても積極的に取り入れられてきました。人と人との距離が制限される状況の中では有効性の高いものでありますが、同時に直接会って話すことによって生まれるコミュニケーションが減少していることも理解しなくてはなりません。一度は取り入れたDXを社会の流れとともに排除していくような短期的なものにするのではなく、導入によって生まれる可能性を理解し上手く使いこなしてください。

そのためにも、青年経済人として、様々な情報を得るために広くアンテナを張り巡らしておかなくてはなりません。そして、得た情報を自らのフィルターを通し、良いと思うものであれば積極的に取り入れてください。青年会議所は各市区町村だけに留まらず、BC・DC・日本・世界への拡がりがあり、多くの情報を保有しています。その情報を自らの手で掴み取り、青年会議所を存分に使い倒してください。

 

【会員拡大】

青年会議所は20歳から40歳までの限られた年代の会員が集まり、明るい豊かな社会の実現を目指し活動をしています。会員のそれぞれが持つ考え方や捉え方は異なりますが、一人ひとりの個性を発揮しそれを互いに理解し合うことで事業を計画・実施しているのです。より良いまちづくりを行うためには人の力が必要不可欠であり、まちのことを想い活動する仲間は多いほど社会への影響力を高めることができます。

私たちが行っている活動は、全てまちのため・ひとのために行っています。その想いを伝えれば、入会への一歩を踏み出してくれる仲間は必ずいます。そのためにはまず多くの若者と直接会って話をして欲しい。現在の若者はデジタル時代を生きてきた世代であり、メールやSNSをコミュニケーションのツールとしてきたからこそ、リアルの言葉というものは必ず心に響くものがあります。共に汗を流し、共に笑いあえる仲間を増やしていくためにも、当事者意識を持って行動に移していきましょう。

 

【やり遂げる会員拡大~新たな出会いの和~】

関青年会議所は63年という永きに亘り、明るい豊かな社会の実現を目指し運動を発信し続けています。先輩方がまちと誠実に向き合いながら運動を続けてこられたことで、現在の関青年会議所は行政及び市内の各団体との協働ができており、まちからの信頼をいただくことができています。そして、これからも団体としてまちに対する発信力を今までのように維持し、さらなるまちの発展を目指し運動を展開していくためにも、同志となる仲間を更に増やしていかなければなりません。

会員拡大はメンバー全員が取り組むべき課題です。全員が「組織全体で行っていく」という使命のもと結束し、情熱を持ってこの重要な課題に取り組まなければなりません。青年会議所は経営者と言われる人間だけに入会が許された団体ではなく、品格のある青年であれば全員に入会資格が与えられています。だからこそ、新たな出会いを求めて、既成概念に囚われることなく積極的に声がけを行いましょう。また、他の青年会議所や他団体での成功事例も参考にしながら、新しい手法についても積極的に議論していくことも必要です。新たな仲間と青年会議所運動を共にすることで、その胸にはまちのためにという想いが必ず芽生えていきます。そして、まちのことを想う心を持った青年が増えていくほど、このまちの活性化に繋がっていくのです。特別会員の皆様にもご指導とご協力を仰ぎ、関青年会議所が有する関市全体のネットワークを活用して新たな出会いを増やしていきましょう。

 

【結びに】

青年会議所は何をしている団体なのかと問われたら「まちづくりという共通の目的を達成するため、同じ時代を生きる仲間と共に切磋琢磨することで、振り返ってみるとその全てが自己成長につながっている」今だとこう答えます。

私自身2011年に入会し本年度で12年目を迎えますが、多くの仲間と時間を共にし、多くの諸先輩方から学びを得て多くの地域の方から協力をいただきました。担当した事業が成功して嬉しかったこと、上手くいかず悔し涙を流したこと、その一つひとつが今の私自身の糧となっています。残された年数は少ないですがもっと多くの人と出会い、もっと多くの経験をしたいと思っています。

そしてメンバーにも多くの人と出会い、多くの経験をして欲しいと思っています。楽しいことも困難なことも必ずや自分自身を成長させてくれると信じています。青年会議所はその機会をいくつも提供していますので、是非その手でチャンスを掴み取ってください。

 

まちのために、ひとのために、そして自分のために、

青年会議所運動に邁進していきましょう。